全国のおもちゃコンサルタントが「グッド・トイ」を利用して開催する、大人も子どもも誰もが気軽に集う地域の子育てサロン「おもちゃの広場」を北九州市で開催しました!
波乱続きの「おもちゃの広場in北九州」開催前
私は「おもちゃコンサルタント」という資格を持って活動しています。
おもちゃコンサルタントは、30年以上の歴史を持つ、日本で唯一の総合的なおもちゃの認定資格。
赤ちゃんの成長・発達とおもちゃの関わりから、お年寄りのリハビリ・ヒーリングおもちゃまで、幅広い視点でおもちゃを捉え、優良なおもちゃや遊びのバランスを良く与えることができる”心の栄養士”です。
ー芸術と遊び創造協会より抜粋
有資格者は年間4回本部よりグッド・トイを借用して、「おもちゃの広場」を開催することができます。
私も昨年度末に「おもちゃの広場2020」の開催者募集にエントリーをし、4月・5月・9月・10月で開催する予定でした。
・・・が、昨年から流行した新型コロナウイルスの影響により中止。
しかし、どーーーしても諦めきれなかったので、2月にスケジュールを組み直して1回だけですが開催する旨申請しました。
コロナ禍での新たな生活様式にも慣れ、ワクチンの有効化もニュースで出始め、そろそろ良いかな。2月できそうだな・・・
と思った矢先の「緊急事態宣言」
あーーーーっ(泣)と悲鳴を上げていましたが、以下の対策を立てて実施する方向で動きました。
<おもちゃの広場in北九州の取り決め>
・完全予約制(限定3組)
・50分総入れ替えと毎回おもちゃやテーブルの除菌を実施
・入場前に検温・体調チェック・手指消毒
・窓を開けての換気とサーキュレーターによる換気
・空気清浄機の可動
※『主催者自身または、家族が風邪症状を始めとする体調不良があった場合、または会場でクラスター発生した場合などは即中止する』ことを決め、参加者の皆様にもご理解いただきました。
このように安心・安全のためにできることは全て行い、いざおもちゃの広場開催!
おもちゃの広場in北九州スタート
無事に2月13日当時を迎えました!よかった〜(感涙)
換気のために窓を開けても寒さを感じないとても良い日和でした♪
そして、今回は本部からお借りしたグッド・トイ20個と個人所有のおもちゃ4個、合計24種類のおもちゃで遊んでいただきます!
さあ、みなさん楽しんでくれるかな???
子どもも大人も夢中になる!
13:00の回は3歳の女の子さんと4ヶ月の女の子さん、お父さん、お母さんが遊びに来てくれました!
3歳の女の子さんはとても朗らかで、おもちゃがそれぞれどのように遊ぶものなのか(用途ではなく、自分のしたい遊びにどう使うか)がしっかりと解っていらっしゃる印象でした。
お父さん、お母さんの声かけがとても素敵で、彼女の穏やかでのびのびとした姿にとても癒されました♪
4ヶ月の赤ちゃんは、お母さんがお膝に乗せて目の前でクルクルと回す「六角ひねり積木」をじいっと見つめていました。
今回は早く動くおもちゃが多かったので、「どんぐりコロコロ」や「カタカタスロープ」などゆっくり動くおもちゃがあれば良いなぁと思いました。
そして、大人から子どもまで根強いファンが多い「カプラ」
デザインのお仕事をされているお父さんと、今回見学に来てくれたモンテッソーリの先生が、このカプラに強い興味を示していました!
未来の鳥居がテーマだそうです。うーん!すごい!
カプラは、1:3:15という特別な比率で作られた細長い板です。
シンプルな同じサイズの板を組みわせて、無限の遊びが繰り広げられる「魔法のカプラ」と言われています。
幾何学模様も、複雑な立体もカプラさえあれば表現できます。
クリエイティブなことが好きな人は、ずっとカプラで「構築と分解」を繰り返して遊んでいられるそうです。
そんなカプラは、長年世界中で愛されており、造形のコンテストも実施されています!
詳しくは、カプラ公式ホームページをご覧ください。作品の素晴らしさに驚くこと間違いなし!
いつか、カプラ1万個調達して、プロの建築家さんなどと一緒に作品をつくる「カプラ大会」をするのが夢です・・・
遊び方から見える子どもの「成長欲」
14:30の回は3歳の男の子さんとお母さんが来てくれました!
たくさんのおもちゃに大興奮!「これは?」「これは?」と気になるおもちゃをどんどん遊んでいきます。
特に「魚釣りパズル」はヒットしたらしく、釣って、他のおもちゃに移動して、また釣って移動して釣って・・・という姿が見られました。
磁石がくっつく時の「ぱちっ !」という感覚が気持ち良いんですよね!
そして、ボールがスロープして行き、最後に「チロチロリン♪」鉄琴の音を鳴らしてゴールする「クーゲルバーン」もとても大好きなようです。
「できた!できた!」何度も手を叩いて喜ぶ姿が見られました。
クーゲルバーンの鉄琴は調律された「 GFEDC(ソファミレド)」の音が鳴ります!
興味を持つおもちゃを見ていると、彼はどうやら”パズル”が好きなようだったので「ディスカバリーパズル」を紹介。
「うし!」「馬!」「にわとり!」といいながら、一つずつパズルを外して、はめていました。
「お?これは?」と思い、グッド・トイではないですが、100均で購入できる25ピースパズルを紹介させていただきました。
ちょうど良いサイズ・ちょうど良い難易度。私自身、お出かけの時に持って歩いて、待ち時間の時に子どもと一緒に遊んでいます。(もう息子4歳なので、一瞬で終わらせちゃうんですけどね・・・)
お母さんと一緒に、「これはここかな?」「へびのしっぽはどれだろー」といいながら、パズルをしていました。
モンテッソーリでも「敏感期」という”生き物が成長の過程で「ある特定の機能」を成長させるため、特別に際立った感受性を持つ時期”を重要視しています。
「今この子はどんなところを学び取りたいと思っているんだろう?」と考えながら一緒におもちゃで遊ぶのも楽しいですね!
おもちゃは私たちにとってどんな物?
50分間の楽しい時間はあっという間。
「お時間になりました〜」と声をかけると、みんな「えー!まだ遊ぶ!やだ!帰りたくないー!」と口を揃えて抗議してくれます(笑)
主催者冥利に尽きます♪ ありがとう!!
一緒に遊んでくれた保護者の皆様もどうもありがとうございました!
パズルをしていた男の子さんのお母さんが「へー!すごいね!いつの間にこんなにできるようになったんだろう!」と驚いていました。
そうなんですよ。子どもって大人が気づかないうちに「できる」ことがどんどん増えていく。
できることが増えてくると感動も薄れていき、いつの間にか「できないこと」が気になっていきます。
だから、子どもがそばにいることを許してくれるうちは、大人はいっぱいいろんな事で一緒に遊んで欲しい。
”他の子どもと”ではなく、「”以前のあなた”と比べて、できるようになったね!」と子どもと一緒に成長を喜んで欲しい。
大きくなっても、大人になっても、「あなたも、私も、日々成長してるね」って親子で笑い合って欲しい。
そのためにぜひ身近なツールとして「おもちゃ」を使って欲しいなと思います。
大人になってもカードゲームやボードゲームで盛り上がっちゃいますもんね!
終わりに
「知育玩具」と銘打ったおもちゃはたくさんあり、大人は「子どもの能力開発に特化したもの」を求めがちですが
実は、子供にとって「(才能を引き出す)特別なおもちゃ」っていうのは無く、そして必要ないものと私は思っています。
道端の石ころ、お風呂のお水、空に浮かんでいる雲・・・そういうものも彼らにとって「自分の成長させる最高のおもちゃ」なのです。
私たち、おもちゃコンサルタントはおもちゃを「コミュニケーションツール」の一つであると捉え、「おもちゃが特別」と”おもちゃ上位”で活動はしていません。
もちろん作り手さんの熱意や愛情を理解してご紹介していますが、あくまでもおもちゃは「人との触れ合い」「自分との向き合い」「楽しい時間の共有」といった物として関わっています。
遊ぶだけでなく、美しさや儚さを感じれる”見るだけ”のグッド・トイもたくさんありますよ!
これからも楽しい時間をみなさんにお届けできるように、おもちゃの広場も2021年度も開催して行きたいと思いますので、ぜひ応援よろしくお願いします!
そして改めてまして、快く会場を提供してくださいましたカーサ・デ・バンビーニ様に心から感謝いたします。
最後まで読んでくれてありがとうございました!